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イグアス市に広がる大豆畑。
移住してきた当初は、大きく深い、熱帯雨林が広がっていたらしい。
二人でも腕が回らない大きな木が沢山あり、黒ヒョウがそこら辺に
うろついていて、夜はホタルが飛び交っていたという。
今はその面影は無く、ただ広々とした畑が広がる。


ここに暮らしている日系人のほとんどが、
地主として、大規模農業に従事している。
大豆は、遺伝子組み替え大豆。
主に、ブラジルに輸出され、食用油になる。
搾りかすは、飼料用でヨーロッパに輸出されているらしい。

今ではほとんどの農家が遺伝子組み換え大豆を作っている。
南米一の大豆生産量を誇る、ブラジルも同様らしい。
遺伝子組み換え大豆であってもなくとも、
価格がほとんど変わらないということと、
遺伝子組み換えであれば、生産コストが低く抑えられることが理由らしい。

例えば、除草剤に強くなるよう、遺伝子を組み替えてるため、
草をむしる必要は無く、除草剤を撒けば草だけが枯れる。
だから、人手が必要なくなり、
人夫として働いていた人々は職を失っている。
その大半が、パラグアイ人だ。
大きな土地を持っている人はますます富み、
貧しい人はますます貧しくなる。
パラグアイ人と、日系人との経済格差が、問題になっているらしい。


今、世界は大豆を求めている。なぜかというと、
以前は輸出をしていた中国が、輸入高、世界トップに躍り出たから。
日本の4倍の量を、輸入している。

これは、中国の生活レベルがアップし、肉を食べるようになったためだ。
肉を生産するには、たんぱく質の多い、効率の良い飼料が必要になる。
これが、大豆カス。

1キロの肉を生産するのに、必要になる穀物量はその10倍の10kg。
世界では、今日食べるものも無く、死んでいく人がどれだけいることか。
肉食をやめれば、世界中の人間が食べるに困らないと言うのに、
私達は、肉を食べることを、やめることができない。

その膨れ上がる欲求に応えるため、より効率的な畜産方法が生み出された。
昔は、牛を自由に放牧し、自然に育てていたが、
今は効率を上げるため、まとめて小屋に詰め込んで、ホルモン剤をあたえ、
肉をやわらかくし、早く成長させ、栄養のおおい飼料を食べさせる。

大きく豊かな土地を持っている、ここパラグアイでも、
そのような効率重視の畜産家が増えてきたとのこと。
ちなみに、パラグアイの輸出高の第一位は牛肉。二位が大豆だ。


しかし、この大切な大豆、イグアス市ではここ3年、不作が続いている。
雨が降らないというのだ。
森が無くなり、昔は吹かなかった強い突風が吹くようになったと。
乾季と雨季との境目が、だんだん無くなり、降るべき時期に雨が降らない。

土地も、農薬で汚染されている。
除草剤を撒くことで、近隣で育てている農薬に弱い野菜が枯れる。
果物が育たない。川は汚染され、近頃、川の水を飲む人はいなくなった。


人々が、更なる食生活の向上を求めるため、
世界はゆっくりと壊れつつあるんじゃないか。

ブエノスアイレスの食べ放題の店の前で、
「食べ物をくれ」と叫んだ老婆の顔が思い出された。

一部の人が肉を食う。腹いっぱいに食べ物を詰め込む。
他の人たちは、牛が食べるものさえ、食べることができない。

一部の人の胃を満たすために、地球はどんどん壊れていく。


日本は、これからどちら側になるんだろうか。
このまま、一部に入る続けるのか?
食料を輸入に頼りきっている国が、
地球が壊れて食べ物がなくなったとき、
果たして、生きていくことができるんだろうか。


日本が死んでしまう日は、そう遠くないのかもしれないな。
そんなことを、日本の裏側に広がる大豆畑の前で、ぼんやりと考えた。

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2006.05.11 Thu l パラグアイ l コメント (0) トラックバック (0) l top

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